鹿児島といえば焼酎。
鹿児島観光で美味しい焼酎を飲みたい!という方に、鹿児島県民の私がぜひ行ってもらいたいお店があります。
鹿児島一の繁華街、天文館にある焼酎バー
「Bar S.A.O」(バーエスエーオー)です。
天文館の中でも、夜になるとさらに活気が増す、文化通りという通りのビルの地下一階にあります。
今回は私が実際に行って、飲んだ銘柄や、オススメの銘柄、「Bar S.A.O」さんの魅力について書きたいと思います。
数年前から続く焼酎ブーム
近年の焼酎ブームにより、焼酎の専門店も増えましたし、居酒屋さんでも焼酎を豊富に取り揃えるようになりました。その中で、新しいジャンルとして「焼酎バー」というお店ができました。鹿児島市内にも複数存在します。中には1000種類以上取り揃えるお店も。。。
焼酎ってそんなに種類あったんだ・・・
恥ずかしながら、私20代後半まで焼酎をほとんど飲んだことがありませんでした。
特に嫌いという訳ではなく、飲み方がよくわからないし、銘柄もたくさんあってよくわからない。20才になって一度だけ飲んだことがあるんですが、その時には特に美味しいとは感じませんでした。
県外に出て鹿児島県出身と伝えると、かなりの確率で焼酎の話題になります。
この時にあまり飲んだことがないと伝えた時のなんともいえない申し訳なさ。
割と鹿児島出身あるあるだと思う。
そんな焼酎初心者にも、もちろん玄人の方にもぜひオススメしたいのが「Bar S.A.O」さんです。
優しい大将がお出迎え
私は同じく鹿児島出身焼酎初心者の友人と行きました。訪ねたのは土曜日の夜9時ごろ、テーブル席は満席でカウンターへ。
焼酎についてお話を聞きたい方はカウンターをオススメします。焼酎初心者の方にも大将が優しく対応してくれます。どんな焼酎を飲みたいか、あらかじめ考えて行って、イメージだけでも伝えると大将がオススメを紹介してくれます。
例えば
・焼酎初心者でも飲みやすい焼酎
・鹿児島の昔ながらの焼酎
・知っている銘柄を伝えて、大将のオススメを聞いてみる
などなど
私がオススメするオーダーの仕方は
「芋芋しい焼酎を飲みたい。」
です。これについては後ほど説明します。
まずは飲みやすい焼酎から

まず私たちが注文したのは「蔵の師魂」と「フラミンゴオレンジ」どちらも水割りで頂きました。
こちらの2つは知人の女性から紹介してもらった銘柄です。
まずは「蔵の師魂」の緑。他にも赤やオレンジなどの色があるようなのですが今回はオススメされた緑を頂きました。
特徴は、ワインに使われるぶどうの酵母を使って作られていて、白ワインのように飲みやすいことです。実際に飲んでみると、まさにワインという印象で、フレンチのコースにも合わせられそうでした。
「フラミンゴオレンジ」については、知人にオススメされた「安田」という焼酎がなかったため、同じ酒造ということで紹介して頂きました。
こちらの特徴は、焼酎とは思えないフルーティさ。オレンジという名の通り、柑橘系の香りを感じられます。販売当初は革命的な焼酎として少し話題になったようです。
飲んでみた感想としては
「これは果たして焼酎なのか?」
というのが正直な感想です。飲みやすさは間違いないですが、食事にはどうかな?という印象。
あくまで個人的な意見です。
はじめにこの2つの銘柄を飲んだ感想としては、
何か物足りないな。
一緒にいた友人も同じことを思っていたらしく、大将に相談してみました。
私
「この焼酎は飲みやすくて、美味しいんですけど、、、なんというか、、昔ながらというか、、もっと焼酎っぽいというか、、伝統的というか、、、」
大将
「芋芋しい。ということですか?」
私・友人
「芋芋しい!?」
ここで出ました。「芋芋しい。」
この言葉を聞いた時にそれだ!そんな焼酎が飲みたいと!と直感的に感じ、大将に芋芋しい焼酎を紹介して頂きました。
芋芋しい焼酎を飲んで欲しい

大将に紹介していただいたのは「八幡」と「寿」という焼酎。
どちらもお湯割でいただいたきました。
飲む前にまず感じたのは、焼酎独特の香りを感じられたこと。飲んでみてさらに衝撃を受けました。
芋芋しい!
しつこいようですが、芋芋しい。そして美味しい!
と同時に感じた懐かしさ。私が幼かったころ、大人たちが宴会をしている時に部屋に充満していた独特の香り。
当時はとにかく臭く感じ、嫌だったのですが、大人になって飲んで、懐かしく、そして少し安心するという不思議な感じになりました。
そのことを大将に伝えると、とても嬉しそうに大将の焼酎に対する思いを話してくれました。要約して皆さんにもお伝えします。
”焼酎ブーム”というのは焼酎に関わる人間としては、嬉しい。しかし最初に飲んでもらったワインのような焼酎ばかりが人気になるのは少し、寂しい気持ちにもある。否定しているわけではなく、飲みやすい焼酎を入り口にして、昔ながらの芋芋しい焼酎がもっともっと注目されて、その美味しさに気づいてもらいたい。
また、流行りに乗じて工場的に焼酎が生産されることも、焼酎の1つの良さが消えてしまうのではないか?と感じている。もちろん商品として全て同じクオリティで提供するというのは大事なこと。しかし昔ながらの焼酎というのは年ごとに芋の味が違ったり、気候に左右されたりして味や風味に違い出る。それも焼酎の1つの醍醐味で楽しむもの。今でもそういった酒蔵はあるが、より商業的に流通に力を入れている大きな酒蔵の影に隠れてしまている現状がある。
焼酎に対して熱い思いの大将。
1000種類取り揃えるようなバーがある中、「Bar S.A.O」さんで取り扱っているのは150種類ほど。その中でオススメされた「八幡」や「寿」という焼酎は実際に酒蔵を訪ね、杜氏(とうじ)の方の思いを直接聞いたそうです。
”ブーム”に流されず自分の納得する焼酎を作り続ける杜氏の方の頑固さに触れ、魅力を感じ、
「できれば昔ながら製法で芋を存分に感じられる焼酎の魅力がもっと伝わって欲しい。」
その言葉を聞いて、私たちはもっと芋芋しい焼酎をオーダーしました!

「ろかせず」
その名の通り、”ろ過”していないらしいです。私も焼酎の製造工程については詳しくないのですが、ろ過していないので芋の風味がより濃く残っています。
おそらく慣れていない方は、相当芋臭く感じると思います。
私は、もうこの芋の香りが癖になってしまいました。生粋の鹿児島県人であったと初めて実感。。
もちろん大将も言っていましたが、焼酎を飲んでいただけるなら自分の好きなものを、飲んで欲しいです。ワインのように飲みやすい焼酎も、フルーティな焼酎も芋芋しい焼酎もそれぞれ魅力があって美味しいです。
まだお気に入りが見つかっていない方は、「Bar S.A.O」さんで大将に相談して見ても良いかもしれません。
おまけ
「Bar S.A.O」さん。フードメニューも美味しいです!

オススメは「豚の角煮」と「チャーハン」です。
特にオススメなのはチャーハンで、焼酎に合うように味付けされていて、絶品です。個人的にこのチャーハンもかなり衝撃的に美味しかったのですが、写真を撮るのを忘れてしまったので、次回訪ねた時に写真とともにその魅力を追記したいと思います。

記事中でご紹介した焼酎はこちら
・蔵の師魂 緑
・八幡
・ろかせず
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