飴を自由自在に操って、様々な物を作り出す「飴細工」。飴細工作りにはどのような材料や道具が必要なのかまとめました。
初心者が飴細工を始めるための、基本の道具・材料から保存に必要な道具までご紹介します。自分に必要な物だけチョイスすれば大体いくらぐらいの費用がかかるのかも分かります。
目次
飴細工に必要な道具一覧
まずは飴細工に必要な道具の一覧です。詳しい解説や購入できる場所は後述します。
・基本の道具
●飴ランプ ●砂糖(グラニュー糖、パラチニット、イソマルト) ●ハサミ(和ハサミ) ●シリコンマット ●ゴム手袋 ●軍手 ●鍋 ●食用色素 ●小さいバーナー ●温度計
・応用の道具
●飴ポンプ ●シリコン型 ●保存用ケース、乾燥剤 ●塩化ビニールシート
道具の解説と購入場所
それぞれの道具の使い方や目的を簡単に解説します。購入場所についてはネット通販(Amazon、楽天市場、ヤフーショッピング)や100円均一、ホームセンター等で探してみた結果をご紹介します。
【基本の道具】
●飴ランプ
まずは細工する飴を保温する飴ランプです。飴は冷えてしまうと加工できなくなってしまうので、暖かいライトを当てて保温します。基本的にはご紹介した1つのランプで充分ですが、パティシエのコンテストなどで出展する作品を作るときはランプが2つ着いたタイプを使います。
●砂糖(グラニュー糖、パラチニット、イソマルト)
飴細工の本体となる砂糖はパラチニットがおすすめです。飴細工専用の砂糖で伸ばしやすく、加工もしやすい加工がしてあります。グラニュー糖でも飴細工をすることができますが、繰り返し温めると結晶化してしまったり、ツヤが無くなったりしてしまうリスクがあります。イソマルトもパラチニットと同じように使えますが、基本的にはパラチニットを使うよ良いと思います。
ちなみにフランス語で砂糖は「シュクレ」と言います。
●ハサミ(和ハサミ)
飴を切り出したり、細かい模様をいれる際に使います。もう1つ大きくて丈夫なハサミも準備しておいた方が良さそうです。
●シリコンマット
シリコンマットは少し重さがあり丈夫な「シルパット」という商品がおすすめです。シリコンとグラスファイバー(ガラス繊維)で作られていて、パティシエの現場では必ずと言って良いほど使われています。そのままオーブンに入れてクッキングシート代わりにも使えるので、持っていて損はない商品です。
●ゴム手袋・軍手
職人さんは素手で触っていたりしますが、柔らかい状態の飴は80℃以上の高温です。火傷防止や皮膚に張り付いてしまうのを防ぐためにもゴム手袋は必須です。細かい作業がしやすいように手術用のぴったりしたタイプを使うと良さそうです。どうしても熱さに我慢できない場合は軍手をして、その上にゴム手袋を装着すると熱さは軽減されます。その分細かい作業はしにくくなるので、うまく使い分けるようにしましょう。
ドラッグストアや100円均一でも購入できます。
●鍋
砂糖を温めるための鍋は、できれば銅鍋を使うと良さそうです。銅鍋は熱を柔らかく伝える性質があるので、一部分だけ高温になって色が着いてしまうのを防げます。カスタードクリームやシュークリームを作る際にも最適な鍋です。
全体の状態管理に気を付ければ、普通の鍋でも大丈夫です。
●食用色素
飴に色をつけるための色素です。スーパー等でも購入できます。私はアルコール度数の高いアルコールに溶かして、原液を作っています。液体の方が混ぜやすいですし、アルコールに溶かすことで余計な水分が蒸発しやすくなります。小分けの化粧水入れに入れておくと使いやすく便利です。
●小さいガスバーナー
主に飴と飴を接着するときに使うバーナーは炎が小さい「ポケトーチ」を使うと良いです。ホームセンターでも購入可能で、燃料がポケットライターの物が交換がしやすいのでオススメです。念のため柔らかい炎のチャカマンも準備しておくと安心です。
●温度計
飴の温度を計る際に必要な温度計は「赤外線」で計測できるタイプがおすすめです。表面の温度を一瞬で計測できるので、最適な温度を逃さずに作業をすることができます。チョコレートの温度を計測したり、パンの生地の温度を計測したり、お菓子作りにも幅広く使えるので持っておいて損はないです。
【応用の道具】
●飴ポンプ
飴を膨らまして風船を作ったり、球体を作ったりするときにこの飴ポンプを使います。飴細工の基本ができていないと膨らますのは難しいので、応用編の道具と言えます。少しお値段は上がりますが、より細かく空気の調整ができる、ポンプが2つ着いたタイプもあります。
ちなみにフランス語で膨らますことを「スフレ」と言います。
●シリコン型
ご紹介したのは、挟むだけで飴に簡単に葉っぱの模様を付けられる型です。これ以外にも様々な型があります。
Amazonやホームセンター、100円均一などで「シリコン型」を探すと色々な型が出てくるので、アイディア次第で可能性は無限大です。
飴細工用でなくても、チョコレート用や手芸用のシリコン型でも応用できます。
●保存ケース、乾燥剤
作った作品はケースに入れて保存します。ホームセンターでも購入できます。できれば密閉できるタイプが良いですが、隙間を透明のテープで塞いで使えれば問題ないです。飴は湿気に弱く、溶けてしますので乾燥剤も一緒に入れておくと良いと思います。
乾燥剤は「シリカゲル」が一般的です。
●塩化ビニールシート
テーブルマットにも使われている「塩化ビニールシート」は自分で欲しいデザインを制作する時に使います。表面を彫刻刀で削って模様を描いたり、大きな作品の土台の型を作ったりします。
イメージはこのような感じです⬇︎

セルクル等を使うと丸い板を作ることもできます。
飴細工におすすめの本
飴細工に関する本はいくつかありますが、おすすめはフランス人シェフの「サントス・アントワーヌ」さんの本です。レシピも実際の作品の作り方も学べます。
「飴細工のシロップの煮詰め温度は?」、「透明な飴を作りたい」、「飴を細く伸ばして糸を作りたい!」など飴細工の基本から応用まで知ることができます。
東京で「クリオロ」というお店を経営されていて、とっても素敵なお店です。
飴細工のどうが
飴細工初心者はまず薔薇を作ってみると良いと思います。
飴細工でプレゼント用の薔薇を作っている動画がありました⬆︎
薔薇は、「伸ばす・切る・曲げる・接着する」という飴細工の基本が詰まっているので、練習の基礎としておすすめです。
飴細工を体験
お家で飴細工をするのが難しい方は、東京の浅草で飴細工の体験ができるみたいです。
「アメシン」という日本の伝統の飴細工を販売したり、体験教室を開催しているみたいです。

パティシエの作る飴細工とは少し違いますが、日本の伝統に触れることができます。
日本トップレベルの飴細工作品を見る
日本トップレベルの飴細工作品を見るのなら「ジャパンケーキショー」というコンテストに行くと見ることができます。
毎年10月か11月に東京で開催されていて、日本全国の職人の作品が集まります。美術館のように芸術作品が並んでいるので、とっても面白いです。
その他、全国で開催される製菓材料の展示会やお菓子のコンテストでも、パティシエの作品が並ぶことがあるので、見に行って見ると良いと思います。
まとめ
飴細工に必要な基本の道具から応用の道具、予備知識、関連情報までご紹介しました。必要な道具は全てネットで購入できますし、本や動画でも勉強できるので、飴細工初心者の方もぜひチャレンジしてみてください。
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