ケーキ屋さんのケーキの定番「苺のショートケーキ」
バースデーケーキと聞いてほとんどの方がイメージするのも苺が乗ったケーキだと思います。
そんなショートケーキと苺について、パティシエならば誰もが体験するであろう葛藤について書きたいと思います。
苺の旬っていつなの?

結論から書くと、苺の旬は”春”です。(3月〜6月ぐらい)
ただ近年は、品種改良や技術の進歩により、11月から6月下旬までとかなり長い期間市場に出るようになりました。
この11月に市場に出るようになった理由としては、クリスマスの影響が大きいです。
最近ではどのケーキ屋さんもバリエーションに富んだクリスマスケーキを出していますが、1番売れるのは苺のケーキです。
クリスマス直前から一気に値段が跳ね上がり、1パック2000円を超えることも。。
農家さんとしては、この時期を逃すわけにはいかないですね。
また街の小さなケーキ屋さんにとってこの値上がりはとても痛いです。別なフルーツで代用したり、ジャムで苺の味を出したりと工夫しています。
夏でも苺のショートケーキ
苺が市場に出るのは、11月から6月と書きましたが、これは日本国内で栽培された国産の苺です。それ以外の時期は主にアメリカ産のアメリカ苺が出回ります。
ケーキ屋さんもこのアメリカ苺を使うのですが、このアメリカ苺のクセがすごい。
味や形にバラツキがあり、種が大きく硬い。
日本の苺と比べると全くの別物ではっきり言って美味しくないです。
パティシエとしては美味しくないと分かっていてこの苺を使うのは抵抗があるのですが、お客様からは苺のショートケーキが食べたいとリクエストがかなり多いです。
バースデーケーキに関しては、苺のフォルムやシルエット有りきというイメージも有り、飾りだけアメリカ苺を使うこともあります。
夏でも国産苺はあるが・・・
近年では、夏でも国産の苺を栽培している農家さんもあります。ただ、コストがかかるのと、その稀少性からかなり高価になるため、街のスーパーに出回ることはほとんどないです。ケーキ屋さんでも安定して仕入れられるわけではないので、扱いづらいです。
韓国産やオーストラリア産の苺も綺麗で美味しいらしいのですが、私は扱ったことがないので詳しくはわかりません。また情報が入り次第追記したいと思います。
パティシエとしては季節ごとにその時の旬のフルーツに主役になって欲しいなと思って、様々なケーキを提供しています。ケーキ屋さんに行かれる際はぜひ旬のフルーツを見つけて食べてみて欲しいと思います。
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