パティシエは泡立てで疲れない?腱鞘炎になる?プロの工夫と泡立て器(ホイッパー)厳選3選。

プロのパティシエは泡立て(ホイップ)で疲れないようにどのような工夫をしているのか?家庭用におすすめのホイッパーも厳選してご紹介します。職業病と言われている「腱鞘炎」の対策はあるのかも合わせてご紹介します。

結論から

私はパティシエを9年しているのですが、結論から言うと

知識と技術で疲れないように工夫しています!

と言っても大した知識でも技術でもないので、主に手で立てることの多い生クリームと卵白(メレンゲ)についてご紹介します。

生クリームの立て方の工夫

生クリームの立て方の工夫で一般的に言われている工夫が「氷水に付けながらホイップしましょう」ということ。これは間違いではないのですが、パティシエの現場ではもともとよく冷えた生クリーム、そして乳脂肪分の高い生クリームを使うので氷水に付けながらホイップすることはあまりないです。

そして何より機械を使います。

プロのパティシエの現場で必ずと言って良いほど使われているのが卓上ミキサーというアイテムです。

こういう機械です⬆︎ パティシエの業界では「ミキサー」と呼ばれたり、商品名の「ケンミックス」と呼ばれたり、別のメーカーの「キッチンエイド」と呼ばれたりします。

家庭用のミニバージョンも販売されています⬇︎

キッチンエイドはこちら⬇︎

●卓上ミキサーのメリット

卓上ミキサーがパティシエの現場でこの卓上ミキサーが重宝されている理由としては腕が疲れないのはもちろんですが、作業効率が上がることにあります

生クリームであれば、砂糖を入れたら砂糖が溶けるぐらいまで人の手で混ぜて、あとはセットして回すだけで勝手に生クリームを立ててくれます。

その間に他の準備をしたり、洗い物したりします。プロのパティシエの現場ではこの卓上ミキサーを使った時間まで計算してお菓子作りを進めていきます。

・使い方は様々

「卓上ミキサー」はできることが多く、プロの現場では朝から晩まで何かしらを混ぜています。

・生クリーム
・卵白(メレンゲ)
・タルト生地
・スポンジ生地
・バタークリーム
・パンやピザの生地をこねる

特にメレンゲの中でも熱いシロップを混ぜる「イタリアンメレンゲ」では両手が空いているので安全に作業できます。固いバターを立てる「バタークリーム」は力を使うことなく立てられます。長時間生地をこねる「パン・ピザ生地」などはこねている間に他の作業や準備を進められます。

●家庭用にはハンドミキサー

いくら便利だと言っても、家庭用に卓上ミキサーを購入するのはちょっと勇気が入りますね。私としては、家でのお菓子作りはハンドミキサーで充分対応できると思います。

こう言ったタイプ⬇︎

最近では万能のこちらのタイプも人気です⬇︎

ハンドミキサーは格安の物だと2000円前後で購入できるので、ご家庭でのお菓子作りように1台持っていても良いと思います。

最近では、プロの現場でも使われている「ハンドブレンダー」も人気です。アタッチメントを変えて、料理にも使えたり、ジューサーとして使えたりするので便利です。

卵白の立て方の工夫

お菓子作りに卵白(メレンゲ)は幅広く活躍します。フワッとしたムースに混ぜたり、マシュマロのベースとなったり、マカロンになったり、使い方は様々です。

卵白も基本的には生クリームと同じように、卓上ミキサーやハンドブレンダーを使って立てると効率よく楽に立てることができます。

気をつけるポイントは主に3つ

①卵白の温度
②砂糖を加えるタイミング
③水分・油分、その他の不純物を入れない

まずは①卵白の温度。基本的には冷蔵庫から出したばかりの冷えた卵白を使うときめ細かいメレンゲができると言われています。ただ、熱いシロップを加える「イタリアンメレンゲ」では卵白が冷えすぎていると、混ぜ合わせたときにシロップが固まってしまう失敗の原因になります。

基本的には冷えた卵白で良いと思いますが、その後混ぜ合わせる材料との相性も考えて時には常温で立てることも必要になります。

続いて②砂糖を加えるタイミング。だいたい3回〜5回ぐらいに分けて砂糖を入れると綺麗なメレンゲに仕上がります。

ちなみに卓上ミキサーを使うと最初に砂糖を全部入れても、強引にメレンゲを作ることができます(笑)

最後に③水分・油分・不純物を入れない。ということ。メレンゲは割と繊細で、少量の水分、油分が入るだけでもボリュームがなくなってしまいます。卵白をボールに入れる前に器具に水分・油分がついていないか確認しましょう。

そして綺麗なメレンゲができるまでは、砂糖以外の他の材料を入れないようにしましょう。

プロのパティシエの工夫

プロのパティシエは機械を使うだけでなく、他の工夫もしています。例えばデコレーション用の生クリームは、あらかじめ半日分〜1日分を6分ぐらいに立てておいておきます。

そこから必要な分だけをとって、最後の調整だけを手で行います。

卵白は冷凍卵白を使うことで、毎回同じようなクオリティのメレンゲができるようにしています。この冷凍卵白(卵も)はご家庭にもおすすめで、お菓子作りあるあるの「卵白だけ使いたい」、「卵黄だけ使いたい」に対応できます。

殺菌処理がしてあるので、衛生的にも安心です。

製菓材料の購入はAmazonや楽天でもできるのですが、レシピ検索と材料購入もできる「cotta(コッタ)」というサイトがおすすめです⬇︎

ラッピング材料やギフト用の箱などにも注目です。

腱鞘炎にならないの?

パティシエの職業病で「腱鞘炎」というワードが良く出てきますが、私の経験から言うと、最近では少なくなっていると思います。

ご紹介した通り、機械を使った効率的な仕事が求められる時代になったこと、機械自体が進化したことも腱鞘炎もリスクが少なくなった要因です。

あとは、外からパティシエの仕事を見た時に、一般の人が勝手に想像したイメージもあると思います。

ただ、忙しいお店やクリスマスなどの繁忙期には腱鞘炎や腰痛になるパティシエも多くなります。

パティシエの職業病とそのケアについては別の記事にまとめています⬇︎

おすすめのホイッパー(泡立て器)

プロのパティシエが機械を使って作業をすると言っても、最後の仕上げ・調整は手を使って混ぜ合わせます。生クリームは硬さの調整をしたりします。

と言うことでプロのパティシエ目線でおすすめのホイッパーを3つに厳選してご紹介します。

①OXO(オクソー)

まずは「OXO(オクソー)」と言うメーカー。こちらのホイッパーも魅力は圧倒的な持ちやすさ。メーカー自体は私も最近知ったのですが、デザインがシンプルで使いやすさにこだわったメーカーなので、キッチン用品をいくつか揃えるのもアリだと思います。

②マトファー

家庭用で使うホイッパーとして評判が高いのが「マトファー」のホイッパーです。ワイヤーの硬さや本数がちょうど良く、お菓子作りに万能に使えるのが人気の秘密のようです。洗いやすいと言うレビューもありました。

「マトファー」お菓子用のシリコン型にも定評があるので、要チェックです。

③石浜金物工業

プロ使用のホイッパーを使いたいのなら「石浜金物工業」のホイッパーがおすすめです。デザインを見て分かる通り、まさに業務用っといった感じです。私も使ったことがありますが、持ち手が太く力を入れやすいです。

ワイヤーの本数も程よいちょうど良く、幅広く使えます。

・ホイッパー選びのポイント

ホイッパーはワイヤーが多ければ良いと言うわけではありません。多すぎても、逆に混ぜにくかったり、疲れやすくなったりします。そして、洗いにくいホイッパーは衛生的にあまり良くないので、洗い物のしやすさや、つなぎ目の作りもポイントになりそうです。

ご紹介した3つのホイッパーは混ぜやすく丈、持ちやすく、丈夫で洗いやすいバランスの良いホイッパーなのでおすすめです。

まとめ

プロパティシエの「泡立て(ホイップ)」の秘密をご紹介しました。最近は便利な道具も増えてきて、仕事の効率化が進んでいます。

「卓上ミキサー」が家庭にあると便利ですが、より万能な「ハンドブレンダー」の方がお家でのお菓子作りには使いやすいのかなと思います。

おまけ

もしお菓子作りが趣味ならば楽天レシピにレシピを投稿してみてはいかがでしょうか?レシピ投稿とレポートでポイントがもらえるのでちょっとしてお小遣い稼ぎになります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です